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成年後見制度を利用しない方法はある?利用の前に気をつけるべきこととは

成年後見制度を利用しない方法はある?利用の前に気をつけるべきこととは

認知症などにより判断能力を失った人の財産管理を、他の人に任せる制度である成年後見制度。

銀行などの金融機関から成年後見制度の利用を促された人もいるかもしれません。

しかし、成年後見制度を利用すると、場合によってはトラブルになる可能性があるため、利用に慎重な人も少なくありません。

そこでこの記事では、成年後見制度にはどのようなトラブルがあるのか、成年後見制度を利用せずに財産の管理を行うにはどうすれば良いのかを解説します。

目次

成年後見制度とは判断能力がない人の財産を別の人が管理する制度

成年後見制度の内容

成年後見制度とは、判断能力がない人の財産を別の人が管理する制度です。

認知症に罹患すると判断能力が低下し、物事を正常に把握できなくなります。そのため、詐欺などの被害を受けてしまう可能性が高まります。

そこで、判断能力が低下した人の財産を判断能力が正常な人が管理することで、悪用される可能性を少なくすることができます

成年後見制度には、「法定後見制度」と「任意後見制度」の2つの制度があります。

法定後見制度は判断能力が低下してから利用する制度で、任意後見制度は判断能力が低下することに備え、あらかじめ準備しておく制度です。

法定後見制度では、家庭裁判所で成年後見制度を利用できるかの判断が下され、財産を管理する後見人も家庭裁判所によって選任されます。

一方で、任意後見制度では、家庭裁判所による判断はありますが、後見人は自分で選任できる点に違いがあるので理解しておきましょう。

成年後見制度を利用するメリットは?

成年後見制度を利用するメリットは?

成年後見制度を利用するメリットは、主に以下の3つが挙げられます。

  • 判断能力を失った後でも本人の財産を使用することができる
  • 不必要な契約を取り消すことができる
  • 親族による財産の使い込みなどを防ぐことができる

1つずつ解説します。

判断能力を失った後でも本人の財産を使用することができる

認知症などにより判断能力を失ってしまうと、銀行口座が凍結され、預貯金を引き出せなくなってしまいます。

しかし、成年後見制度のうち、判断能力を失った後に利用できる「法定後見制度」を使うことで、後見人が単独で預貯金を引き出すことが可能になります。

そのため、認知症などにより判断能力を失っても、法定後見制度を利用すればスムーズに本人の財産を使用できるので大きな心配は必要ありません。

不必要な契約を取り消すことができる

判断能力を失うと、不必要な契約を結んでしまうことがあるでしょう。

例えば、複数社の新聞を購読してしまったり、身に覚えのない取引にサインをしてしまったりする可能性があります。

成年後見制度を利用していれば、後見人が本人の代理として契約の取り消しや代金の返還を主張できます

親族による財産の使い込みなどを防ぐことができる

成年後見制度では親族以外の弁護士や司法書士などの専門家が後見人に選任される可能性があります。

このような専門家が後見人に選任された場合は使い込まれるリスクは少ないでしょう。

また、成年後見制度では毎年裁判所へ報告する義務があります。

親族が後見人になった場合でも、使い込んでいるとすぐに裁判所はわかるので、財産の使い込みは起きにくいといえます。

成年後見制度にはデメリット・気をつけるべきこともある

成年後見制度にはデメリット・気をつけるべきこともある

一方、成年後見制度にはデメリット・気をつけるべきこともあります。

デメリット・気をつけるべきこととして、主に以下の5つが挙げられます。

  • 手続きの手間やコストがかかる
  • 一度利用を開始すると途中でやめることができない
  • 本人以外のために財産を使うことはできない
  • 柔軟な財産管理を行うことができない
  • 家族が後見人になれるとは限らない

成年後見制度を利用する前にデメリットや気をつけるべきことを知り、利用し始めてから後悔することのないようにしましょう。

手続きの手間やコストがかかる

成年後見制度を利用するには、手続きの手間やコストがかかります。

成年後見制度の利用には、家庭裁判所に後見人選任の申立てをする必要があります。

申請をするには、書類の作成や準備が必要であり、かなりの手間がかかるでしょう。

書類の作成を弁護士・司法書士などの専門家に依頼することもできますが、手間が減らせる代わりに多くの費用がかかります。

また、裁判所により弁護士・司法書士などの専門家が後見人として選任された場合、専門家への報酬も毎月数万円支払う必要があるため、コストがさらにかかるでしょう。

一度利用を開始すると途中でやめることができない

成年後見制度は、一度利用を開始すると原則として途中でやめることができない点に注意しましょう。

認知症により意思能力が喪失した後に意思能力が回復することは基本的にないため、後見人をやめることや、法定後見制度の取りやめは原則としてできません。

家庭裁判所に申請を行い、やむを得ない事情があれば認められる可能性もありますが、基本は認められないものと考えておく方が良いでしょう。

例えば、家庭裁判所に選任された後見人が気に入らない場合、それを理由に後見人を変更することは認められないことがほとんどです。

引越しや病気などで後見が続けられないと判断された場合にのみ、後見人の変更が認められます。

本人以外のために財産を使うことはできない

後見人はあくまでも本人の代理として財産を管理するため、本人以外のために財産を使うことはできません。

判断能力があるうちに、本人が子どもの養育費や配偶者の生活費として使うことを示唆しており、後見人がそれを知っていれば、子どもの養育費や配偶者の生活費に使うことも場合によっては可能となる場合があります。

しかし、事情を知らない弁護士などが後見人になると「本人の財産を勝手に使おうとしている」と判断され、使用を許可されないケースがあるので注意してください。

柔軟な財産管理を行うことができない

成年後見制度では柔軟な財産管理を行うことができません。

財産管理は後見人が行うことになっていますが、後見人であっても不動産の売却など、大きな契約には裁判所の許可が必要です。

不動産の売却は認められる場合もありますが、相続税を減らす目的など、本人の生活に必要でない取引は認められません。

取引の全ては裁判所に報告することになっているため、注意してください。

家族が後見人になれるとは限らない

先ほども少し触れましたが、法定後見制度では家族が後見人になれるとは限りません。

候補者の希望を出すことはできますが、後見人の選任は家庭裁判所で行われ、選任された後見人の変更は原則できません。

そのため、家族が後見人に選任されなかったという理由で、成年後見制度の利用をやめることは、認められないでしょう。

家族が後見人になれない可能性があることを認識した上で、成年後見制度の利用を行うようにしてください。

成年後見制度や後見人によるトラブルの事例

成年後見制度や後見人によるトラブルの事例

成年後見制度では、制度自体によるトラブルや、後見人によるトラブルも少なくありません。

事前にどのような事例があるのかを知ることで、トラブルを想定した利用ができるようになるでしょう。

事例① 後見人によって本人の意志が無視された

判断能力を失ってから後見人が選任されると、本人の意思を直接確認することなく後見を行うことになります(ただし、後見人は後見事務の履行にあたってはできるかぎり本人の意思を尊重する必要があります。)。

その際、本人の判断能力が正常であったときに考えていたことを後見人は知らないため、本人の意志を無視した選択が取られる可能性があるでしょう。

事例② 成年後見人が仕事をしない

弁護士や司法書士などの専門家が後見人になると「専門家の先生なら安心して任せられる」と考える人がほとんどでしょう。

しかし、実際はそうではないケースが少なからずあります。

例えば、後見人が管理するはずの空き家の管理が全くされていなかったりすることがあります。

専門家の後見人は仕事をしていなくても報酬が発生することが影響していると考えられるため、利用の際には注意が必要です。

事例③ 後見人がお金を使い込んでしまった

家族が後見人に選任されるケースも多くありますが、選ばれた後見人が勝手にお金を使い込んでしまうケースが考えられます。

特に判断能力を失った人と同居している場合、自分の財産と間違えて、わざとではなく使い込んでしまうこともあるかもしれません。

わざとではなくても、後見人は判断能力がしっかりしていることから、契約の取消しができず、使ってしまったお金は戻ってこない場合がほとんどでしょう。

親族が後見人に選任された場合に起こりやすいため、注意が必要です。

事例④ 全く知らない人が後見人に選任された

後見人を選任するのは裁判所であるため、必ずしも親族の意向が通るわけではありません。

その際、全く知らない弁護士が後見人に選ばれてしまうこともあります。

これまでに面識のない弁護士が後見人に選ばれると、内情を全く理解せずに後見をすることになるため、他の家族との間で意見のすれ違いが多々起こりうるでしょう。

こうしたリスクがあることを認識した上で成年後見制度を利用しましょう。

成年後見制度を利用しない方法はある?

成年後見制度を利用しない方法はある?

以上のようなトラブルを起こさないため、成年後見制度を使いたくないと考える人もいるでしょう。

ここでは、成年後見制度を利用しないで、判断能力を失った人の財産管理や相続を行う方法を2つ紹介します。

  • 家族信託を利用する
  • 日常生活自立支援事業を利用する

1つずつ見ていきましょう。

1.家族信託を利用する

1つ目に家族信託を利用する方法が考えられます。

家族信託は、認知症などにより判断能力を失い、口座などの財産が凍結されてしまうことを未然に防ぐことができる制度です。

成年後見制度よりも自由な財産管理ができますが、その反面、親族内でトラブルが起きやすい制度でもあります。

また、あくまでも「未然に防ぐ」ことができる制度であり、判断能力を失ってからでは使えない点にも注意が必要です。

2.日常生活自立支援事業を利用する

次最後に考えられるのが、​​日常生活自立支援事業を利用することです。

認知症などにより判断能力が低下した人で、制度の趣旨を理解できる人が対象となっている、福祉サービスの利用援助などを行う制度です。

金銭や重要書類の管理、見守りなどを行ってくれます。

なお、制度の趣旨が理解できないほど判断能力を失っている場合は、利用できない可能性があるので注意してください。

まとめ:成年後見制度や家族信託の相談は専門家へ

まとめ:成年後見制度や家族信託の相談は専門家へ

成年後見制度や代替の制度である家族信託などの利用には、メリットもありますがデメリットもあります。

とくに成年後見制度では後見人をめぐって、様々なトラブルが起きる可能性があります

後見人をめぐるトラブルを避けたい場合は、ファミトラを使った家族信託のご利用を検討してみてください。

家族・親族内で財産を管理できるように、専任の家族信託に関する専門家が対応いたします。

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成年後見人の申立ができる人は誰ですか?

成年後見人の申立人の資格がある方については、法律で定められています。 本人または本人の四親等以内の親族※が、申立てを行うのが一般的とされています。

(※配偶者、子、孫、両親、兄弟姉妹、従兄弟、甥、姪など)

成年後見制度の申立に必要な、医師の診断書はどこで貰えばいいですか?

かかりつけの医師が成年後見制度に詳しく、診断書も書けそうであれば、医師にお願いするのが良いでしょう。 一方で、かかりつけの医師が、成年後見の申し立てに必要な診断書にあまり詳しくなさそうだな、と思ったら 家庭裁判所のホームページから「成年後見制度における診断書作成の手引」をダウンロードし、医師にご相談するのが良いでしょう。


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この記事を書いた人

小牟田尚子 小牟田尚子 家族信託コーディネーター®

化粧品メーカーにて代理店営業、CS、チーフを担当。
教育福祉系ベンチャーにて社長室広報、マネージャーとして障害者就労移行支援事業、発達障がい児の学習塾の開発、教育福祉の関係機関連携に従事。
その後、独立し、5年間美容サロン経営に従事、埼玉県にて3店舗を展開。
7年間母親と二人で重度認知症の祖母を自宅介護した経験と、障害者福祉、発達障がい児の教育事業の経験から、 様々な制度の比較をお手伝いし、ご家族の安心な老後を支える家族信託コーディネーターとして邁進。

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